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お寺と福祉の情報局

墓じまいはおいくら?相場と追加費用の落とし穴

2025年6月19日

 近年、「墓じまい」を検討する方が増えています。少子高齢化や核家族化、地方から都市部への転居など、ライフスタイルの変化によって「お墓を守り続けることが難しい」と感じるご家庭が少なくありません。

 とはいえ、いざ墓じまいを考えたときに最も気になるのが「費用」のことではないでしょうか。「全部でいくらかかるの?」「追加費用は発生するの?」といった疑問にお答えするため、本記事では墓じまいの一般的な費用相場と、意外と見落としやすい追加費用について分かりやすくご紹介します。

 

墓じまいにかかる費用の内訳は?

 墓じまいには、いくつかの工程が必要です。それに伴って発生する費用は、主に以下の四つに分類されます。

 1. 墓石の撤去費用(石材店への支払い)
 墓石を解体し、運搬・処分するための費用です。墓の大きさや設置場所によって異なりますが、10万〜50万円程度が目安です。

 2. 行政手続きの費用
 改葬には市区町村の「改葬許可証」が必要です。申請自体は無料ですが、印鑑証明や戸籍の取得などに数千円かかる場合もあります。

 3. 僧侶へのお布施(閉眼供養)
 墓じまいの前に「魂抜き」と呼ばれる儀式を行うのが一般的です。宗派や地域によりますが、お布施の相場は3万〜5万円程度です。

 4. 遺骨の移送・改葬先の費用
 納骨堂や樹木葬など、改葬先に支払う永代使用料や納骨料が必要になります。これも形式や立地により異なり、数万〜数十万円まで幅があります。

 

墓じまいの費用相場、全国平均は?

 全体として、墓じまいにかかる費用の相場は30万〜100万円前後といわれています。金額に幅があるのは、墓石の大きさや改葬先の形式によって大きく変動するためです。

たとえば、
・小さな個人墓(1平方メートル未満)で改葬先が 納骨堂の場合 → 総額30万〜50万円前後
・大きな先祖代々墓で樹木葬に改葬する場合 → 総額80万〜100万円以上になることも

 また、都市部の墓地や宗教法人の管理墓地では料金が割高になる傾向があります。

 

見落としがちな“追加費用”に注意!

 見積もり時に見逃しやすい追加費用もあります。以下の点にご注意ください。

未納管理費の精算
 墓地の管理費が滞っている場合、墓じまい前に精算を求められることがあります。

整地費用(原状回復)
 墓石撤去後に更地に戻す作業費が別途請求されるケースもあります(2万〜10万円程度)。

遺骨の状態による処理費
 湿気や土壌の影響で遺骨が損傷している場合、「洗骨」や「再火葬」が必要となり、追加費用が発生することも。

改葬先での諸費用
 納骨料、管理費、永代供養料など、移転先の施設ごとに個別の費用設定があるため事前確認が不可欠です。

 

費用を抑えるための工夫と注意点

墓じまいを少しでも安心・納得できる形で進めるために、以下のような工夫も大切です。

複数の石材店から相見積もりを取る
 同じ作業でも費用が異なるため、2〜3社を比較するのがベストです。

自治体のサポートを活用する
 一部自治体では改葬手続きのガイドや、補助金制度を提供している場合もあります。

「安すぎる業者」には注意
 極端に安い価格を提示する業者の中には、整地が不十分だったり、手続き面でトラブルになったりする事例も。口コミや対応実績を確認しましょう。

 

おわりに

 墓じまいは「お金がかかる」「大変そう」と感じる方も多いですが、全体の流れと費用相場を知っておけば、不安は軽減できます。想定外の出費を防ぐためにも、追加費用の項目まで含めて早めに情報収集を進めることが重要です。

 人生の節目に向き合う大切な選択だからこそ、費用面の納得感も含め、後悔のない判断ができるように進めていきましょう。

 

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