2026年4月21日
利用者みんなで体操するのはどこの介護事業所でも見られる光景です。
ある事業所では、市販のDVDなどに合わせて体を動かしていました。しかし、利用者の反応が今ひとつのため、スタッフが前で体操を実演することにしました。一人一人に声をかけて注意・関心を引き、しっかり体操をしてもらうのが目的です。

1人のスタッフがその役を買って出ました。「私もスポーツジムで集団レッスンを受けているが、体力がつき体もよく動くようになった。その講師の手法をまねすれば、効果的な体操ができる」とのことです。
ところが、このスタッフが進行を担当すると「体操に行きたくない」という声が複数の利用者から上がるようになりました。大きな声を出して進行しますので、雰囲気は明るくなりましたし、参加者一人一人の様子を見てきちんと声かけもしています。前より体操は楽しくなっているはずなのに、なぜなのでしょうか。
実は、進行役は確かに個別に声かけをしていましたが「○○さん、もっと腕を高くあげましょう」などの指導的なセリフが多かったのです。参加者は「自分は体操ができていない」と現実を突きつけられ、やる気をなくしてしまいました。
スポーツジムのレッスンなら「できるようになる」が目的ですから、できていない人を指導するのは当然です。しかし、介護事業所の集団体操はレクリエーションの側面が強くなります。「みんなで楽しく取り組む」のが目的であり、そこに定期的に参加してもらうことが重要です。
介護事業所向けに体操指導を行う講師によると「体操の本来の目的は『社会参加』。それを『運動』としてしまっている事業所が多い」「『正しく』より『楽しく』が重要」だそうです。皆さんのところはどうでしょうか?