2026年6月7日
近年、障害のある人向けの「就労継続支援事業所(A型・B型)」が急速に増えています。自分の能力に合わせた就労を経験することで、社会的・経済的自立につなげることを目指す福祉サービスです。実際の仕事内容はものづくりなどの軽作業が中心ですが、飲食店も一定数あります。

とはいっても、福祉事業所が飲食店を経営する場合は、開設コストの兼ね合いなどから、すでに開設している自社施設の一角などを用いることが大半です。「飲食店として多くの集客が見込める立地かどうか」という点は考慮されていないため、客が少ないこともあります。「そうした店舗では、実践的な経験を得にくい」という課題も指摘されています。
そこで、最近では「一般の飲食店と同じ現場を障害者にも踏んでもらおう」との考えの下、就労継続支援事業所として飲食店を開設するケースが増えています。
関西のある社会福祉法人は大手ハンバーガーチェーンのフランチャイズに加盟しており、現在5店舗を運営しています。一番新しい店舗は3月31日に大阪府東大阪市にオープンしたばかりです。開店日は終日長い行列ができていました。こうした多忙な現場を経験すれば、今後は同じチェーンの他店舗でも働けるでしょう。
また京都では、60年以上地域に親しまれながら後継者不足で閉店してしまった町中華の店が、就労継続支援事業所として復活することになりました。地元のNPO法人がクラウドファンディングで改修資金などを調達。障害者は調理補助や接客などを担当します。
飲食業界も人手不足が深刻です。障害福祉サービス事業所として運営を継続していくというスタイルの今後の広がりが期待されます。