2026年6月14日
流行語は世相を映す鏡です。現在まで使われるなどすっかり日本語として定着していたり、現在では違った意味になっていたり、何らかのきっかけで再流行したりするものもあります。1960年代の流行語を紹介すると同時に、その背景や世相などを振り返ってみましょう。

1961(昭和36)年、「トリスを飲んでHawaiiへ行こう!」という言葉が流行しました。これは現在のサントリーホールディングス(当時の社名は寿屋)がウイスキー「トリス」の販売キャンペーンに使用したキャッチコピーです。
トリスの大瓶には抽選券が2枚同封されており、1等の商品がハワイ旅行でした。とは言っても当時の日本は海外旅行が自由化されていませんでしたので、実際にすぐにハワイに行けるわけではありません。当選者には旅行資金として毎月一定額が積立の形で送られ、海外旅行自由化後にそれを用いてハワイに行くという仕組みでした。
海外旅行が自由化されたのは64年4月のこと。当選者もハワイ行きが可能になりました。しかし、ほとんどの人が積立金を現金として受けとることを選択したため、実際にハワイに行ったのはごくわずかだったそうです。
当時は1ドル=360円の固定相場ということもあり一般庶民にとってハワイをはじめ海外旅行は「高嶺の花」でした。しかし、自由化以降は、優勝の景品がハワイ旅行というテレビのクイズ番組が登場したことなどもあり、徐々にハワイは日本人にとって身近な海外リゾート地になり、2019年には過去最多の年間158万人が訪れています。新型コロナウイルスの時期はさすがに激減しましたが、徐々に回復基調にあるそうです。