2026年7月26日 | 2026年7月26日更新
「お墓の管理が難しくなってきた」
「子どもに負担をかけたくない」
…そうした思いから、墓じまいを考え始める方が増えています。

しかし、いざ検討を始めると、
「何から手をつければいいのか分からない」
「改葬許可証って何?」
と、手続きの複雑さに戸惑う方も少なくありません。
本記事では、墓じまいの基本的な流れから改葬許可証の取得方法まで、実際の手続きをステップごとに分かりやすく解説します。これから墓じまいを検討される方は、ぜひ最初の一歩の参考にしてください。

墓じまいとは、既存のお墓を解体・撤去し、遺骨を別の場所へ移すことを指します。
単に「お墓をなくす」という意味ではなく、その後の遺骨の行き先(新しい納骨先)を確保することとセットで進める手続きです。
近年、墓じまいを検討する方が増えている背景には、さまざまな事情があります。
●お墓を継ぐ人がいない、あるいは今後継ぐ予定の人が遠方に住んでいるといったケース
…管理が行き届かなくなることへの不安から、早めに墓じまいを検討される方が多く見られます。
また、高齢になり定期的なお墓参りや清掃が難しくなったこと、次の世代に管理の負担を残したくないという思いも、大きな理由のひとつです。
墓じまいには、改葬許可証の取得をはじめ、いくつかの行政手続きが必要になります。
墓じまいは、手続き上は「改葬」と言います。
申請には書類が必要になるので、いくつかの段階を踏んで進めることになるでしょう。ここでは全体の流れを三つのステップに分けて分かりやすく解説します。
STEP1 親族・寺院への相談
まず最初に行うべきは、親族への相談です。
お墓は一人で決められるものではありません。他の親族が、
「知らない間に墓じまいが決まっていた」
と、後々トラブルになるケースも見られます。早い段階で話し合いの場を持つことが大切です。
合わせて、現在お墓を管理しているお寺や霊園(管理者)への相談も欠かせません。特に寺院墓地の場合、離檀に伴う手続きや、これまでの供養に対するいあさつが必要になることもあります。
STEP2 改葬先の決定
次に、遺骨の新しい行き先(改葬先)を決めます。
永代供養墓、樹木葬、納骨堂、他の墓地への移動など、選択肢はさまざまです。
改葬先が決まっていないと、後述する改葬許可証の申請に必要な「受入証明書」が発行されないため、この段階を後回しにすることはできません。
先に改葬先を確保しておくことが、スムーズな手続きのポイントと言えるでしょう。
STEP3 改葬許可申請〜遺骨の移動・墓石解体
改葬先が決まったら、改葬許可証の申請へと進みます。
許可証が発行された後、遺骨を取り出し、新しい納骨先へ移動。並行して、墓石の解体・撤去、墓地の返還(原状回復)を行います。
改葬許可証の具体的な取得方法については、次で詳しく解説します。

改葬許可証とは、遺骨を今のお墓から別の場所へ移す際に、自治体から発行される許可証のことです。
この許可証がなければ、原則として遺骨を移動させることはできません。
申請に必要な書類
改葬許可の申請には、主に以下の書類が必要です。
・改葬許可申請書
(自治体窓口で入手可能)
・埋葬(納骨)証明書
(現在の墓地管理者が発行)
・受入証明書
(改葬先の墓地・施設が発行)
・申請者の本人確認書類
自治体によって様式や必要書類が異なる場合があるため、事前に窓口へ確認しておくと安心です。
申請先と提出方法
改葬許可の申請先は、現在お墓がある市区町村の役場です。改葬先の自治体ではない点に注意が必要です。
申請書類が全てそろったら、窓口へ提出します。
自治体によっては郵送での受け付けに対応している場合もあるため、遠方にお住まいの方は事前に確認するとよいでしょう。
書類に不備がなければ、数日~1週間程度で改葬許可証が発行されるのが一般的です。

墓じまいの手続き全体にかかる期間は、親族との相談から墓石の解体・撤去まで含めると、3カ月~半年程度を見ておくと安心です。
改葬許可証自体の発行は数日~1週間程度と比較的早いものの、改葬先の決定や書類の収集に時間を要するケースが多く見られます。
特に注意したいのが、寺院墓地から離檀する際に発生することがある「離檀料」です。
法律で定められた費用ではありませんが、これまでの供養に対するお礼として、一定の金額を求められる場合があります。
事前に金額や慣習を確認し、親族間でも共有しておくことがトラブル防止につながります。
また、墓石の解体・撤去には別途工事業者への依頼が必要となり、繁忙期は日程が埋まりやすい点にも留意しておきましょう。

墓じまいは、親族・寺院への相談から改葬先の決定、改葬許可証の取得、そして墓石の解体・撤去まで、いくつかの段階を経て進む手続きです。
特に改葬許可証は、現在お墓がある市区町村の役場への申請が必要となるため、書類の準備には時間の余裕を持っておくと安心です。
手続き自体は決して複雑なものではありませんが、親族間の合意形成や寺院との丁寧なコミュニケーションが、円滑に進めるための何よりのポイントになります。
「何から始めればいいかわからない」と感じたら、まずは身近な人やお墓の管理者に相談することから始めてみてはいかがでしょうか。
2026年5月26日
2026年3月27日
2026年1月19日