2026年5月27日
※文化時報2026年4月21日号の掲載記事です。
阪神宗教者の会(岩村義雄代表世話人)は3月27日、オンラインで例会を行い、門真キリスト教会(大阪府門真市)の金井望牧師が「人々と共に死を乗り越える宗教者」をテーマに登壇した。
金井牧師は多死社会や高齢独居率の上昇などを踏まえながら、葬儀の簡略化や直接火葬場へ行く「直葬」など、宗教を介さない葬儀が増えている現状を説明。その中で宗教者ができること、なすべきことがあると述べた。

また、かつて行政職として勤務していたころ、地域コミュニティーの関係性が希薄になっていくのを目の当たりにしたと指摘。地域の中心として機能していたお寺が急激に減少し、お寺と家庭の間を取り持つのが葬儀社になったとの見方を示した。戒名やお墓などの費用の高さから、海への散骨を希望する人が増えているとも語った。
その上で、「死者を葬るという儀礼は、あらゆる時代を通して人類にみられる普遍的な現象。意識は霊魂とイコールであると考えるのが人間であり、死んだら体を〝生ごみ〟と同じように扱うなら、人としての本質を失うことになるのではないか」と疑問を投げかけた。
さらに「仏教が民衆に広まったのは、戦乱や疫病が広まった多死時代。投げ捨てられた遺体を仏教者が火葬して弔いをした。どんなに貧しく卑しめられていても人間は尊い存在で、火葬して清められ、仏になると説いた」と強調。「今こそ宗教消滅ではなく、宗教リバイバルの時代ではないか」と語った。