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ケアラー支える社会へ「負担の偏りなくして」

2026年6月24日

※文化時報2026年5月22日号の掲載記事です。

 立命館大学(仲谷義雄学長、京都市中京区)は4月28日、ケアラー支援の在り方を考えるメディア向けセミナーをオンラインで開催した。産業社会学部の斎藤真緒教授が登壇し、ヤングケアラー=用語解説=にとどまらず孤独・孤立を防ぐシステムの必要性を訴えた。

 斎藤教授は「全ての人が人生のいずれかの段階でケアに関わる時代であり、それに適応できる社会を作っていく必要がある」と強調。2024年に法制化されたヤングケアラーへの支援は、対象を原則30歳までに限っていることから、年齢を拡大すべきだと提言した。

 その上で、ケアラーの大変さは表面上に現れる「行為」ではなく、水面下の「状態」にあると指摘。例えば障害のある子のきょうだいは皆がヤングケアラーになるわけではないが、「いずれ自分が担い手にならなくては」といった将来への不安を抱えていることを挙げた。

 実際に介護を求められなくても、進学や夢を追うことに関して「家族に迷惑をかける」などとブレーキをかける傾向があり、「罪悪感」という言葉をよく使うという。

 また、テレビでヤングケアラーが取り上げられた際、親が世間からバッシングを受けた事例を紹介。ケアラーにとっては「助けてほしいが、家族を責めたいわけではない」といった心の声があるとして、特定の誰かに負担が偏ることがないよう、家族を丸ごと支援する必要性を伝えた。

 例として、企業に人材採用基準を柔軟にすることを提案。ケアラーの学生が履歴書に書きにくい「ガクチカ」(学生時代に力を入れたこと)だけでなく、ケアで培った共感力や複数の仕事を同時にこなす能力も評価してほしいと訴えた。

 

【用語解説】ヤングケアラー

 障害や病気のある家族や高齢の祖父母を介護したり、家事を行ったりする18歳未満の子ども。厚生労働省と文部科学省が2021年4月に公表した全国調査では、中学2年生の5.7%(約17人に1人)、全日制高校2年生の4.1%(約24人に1人)が該当した。

 

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