2026年7月2日
※文化時報2026年5月29日号の掲載記事です。
「誰も排除しない、排除されない社会」を掲げる交流イベント「まぜこぜ大阪2026」が17日、真宗大谷派定願寺(楠正知住職、大阪市生野区)で開催された。さわやかな青空の下、ドレスコードの青い服や小物を身に着けた人々が次々と訪れ、障害の有無や年齢、立場を超えて音楽ライブやマルシェ、体験企画などを楽しんだ。(河本菜摘子)
自然に助け合う
本堂前には飲食や雑貨のブースが並び、来場者は思い思いに境内を散策。本堂ではバンドのステージが披露され、子どもから高齢者までが手拍子を送りながら場を盛り上げた。相談ブースや「さをり織り」体験、記念撮影なども行われた。

車いす利用者や障害のある人とその家族らも行き交い、初対面同士が言葉を交わしたり、自然と助け合ったりする場面がみられた。
イベント開催に合わせ、同寺では境内にスロープを設置するなどバリアフリー化を進めた。普段の法事でも車いす利用者が訪れやすくなり、門徒から喜びの声が寄せられているという。
会場を訪れていた門徒の70代女性は「車いすの家族も含めて全員でお寺に来ると、家族の絆が深まる」と笑顔を見せた。
楠住職「心で関わる」
イベントはまぜこぜ大阪実行委員会とNPO法人essence(エッセンス、大阪府吹田市)が2016(平成28)年から続ける取り組み。同寺での開催は昨年に続き2回目となった。

楠住職自身は昨年初めて関わり、出演者や出店者の活動を見続ける中で、自らも励まされたという。「それぞれにできること、できないことがある中で自分ができることを一生懸命やっている。その姿に背中を押された。自分は何ができていたのだろうと考えさせられた」と振り返る。
大阪府外からも行列のできる人気店が出店したが、参加者らは立場に関係なく交流した。楠住職は「有名な人やお店も壁を作らず、集まった人々が自然に楽しむ。まぜこぜになった空気がこのイベントの魅力」と語る。

また、障害への理解は知識として学ぶだけでなく、実際に同じ空間、時間を過ごして「心で関わる」ことも大切だと強調。「頭で知るのと体感するのとでは違う。ここで出会うことで初めて分かることもある」と話した。