2026年8月1日
※文化時報2026年6月26日号の掲載記事です。
お寺のユニークな活動を紹介し、地域社会の在り方を考える第4回「オモロー寺子屋発表会」が7日、曹洞宗崇徳寺(米澤高志(こうし)住職、大阪府茨木市)で開催された。4人の登壇者がそれぞれの活動を発表し、約10人が耳を傾けた。(坂本由理)
浄土真宗本願寺派西光寺(櫻井善紀住職、同市)の坊守、櫻井久美さんは「誰も一人にならない地域社会」を目指し、2023年に「むすびや寺こや」を立ち上げたことを紹介した。寺院を拠点に子どもから高齢者まで集まる多世代カフェや音楽会、芋掘り、マルシェなど多彩なイベントを開いている。
櫻井さんは「知る」「まなびあう」「まざりあう」を大事に、年齢、性別、国籍、障害の有無にかかわらずさまざまな人が共に過ごすことの意義を強調した。
西光寺門徒の木村威英さんは、14(平成26)年に教員を退職したことをきっかけに、新屋坐天照御霊(にいやまにいますあまてるみたま)神社(同市)の氏子総代を引き受けた。手入れが行き届かず地元から敬遠されていたが、地域のコミュニティーセンターを巻き込み、しめ縄づくり体験を企画。農村文化に触れたいという多くの親子連れが参加し、現在まで続く人気行事になったという。「肝試し大会も行った。イベントをすれば、もし神社がなくなっても惜しむ人がいてくれるだろう」と話した。
岡山県の集落で棚田再生などに取り組む蟻正敏雅さんは、大量に作って大量に捨てる服飾業界に長年身を置いていたが、自然豊かな環境に移住して、僧侶を志すようになったという心境の変化を語った。
こども食堂を月に1回開催している米澤住職は、実家のある京都で盛んに行われている地蔵盆を崇徳寺でも開催したいと意気込んだ。

発表の合間には参加者が輪になって感想を語り合う「わっかトーク」も行われた。参加した天台宗東窟寺(兵庫県丹波篠山市)の岩谷宗圓さんは「お寺の人間として考えさせられた。うまくいかないことを時代のせいにしていてはいけないと思った」と感想を語った。