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宗教者こそ社会支援を「ひとさじの会」髙瀨氏講演

2026年8月10日

※文化時報2026年7月3日号の掲載記事です。

 大谷大学真宗総合研究所東京分室は6月21日、京都市北区の同大学で公開研究会「生活困窮者支援と仏教者」を開催した。大正大学地域創生学部の髙瀨顕功准教授が講演し、東京・山谷地区を中心に活動する生活困窮者支援団体「ひとさじの会」の取り組みを紹介。参加者らは支援における宗教者の役割について真剣に耳を傾けた。

 髙瀨准教授は浄土宗僧侶で、宗教社会学者として活躍。同会では代表として運営に携わる。講演では、日雇い労働者の街として発展した山谷の歴史や現状を解説した上で、生活困窮者支援の課題について語った。

「話に耳を傾け、寄り添う姿勢を重視している」と語る髙瀨准教授
「話に耳を傾け、寄り添う姿勢を重視している」と語る髙瀨准教授

 同会は2009(平成21)年、浄土宗の若手僧侶有志によって設立。路上生活者への夜回りによるおにぎりの配布や傾聴活動、生活相談への橋渡し、身寄りのない人々のための共同墓「結(ゆい)の墓」の運営などを行っている。

 共同墓建立については、路上生活経験者から「俺たちは生きている時もホームレスだけど、死んだ後もホームレスなんだよ」と語られたことを紹介。「仲間と共に眠れる場所がほしいという願いを受け、お墓づくりが始まった」と振り返った。

 また、支援活動では困窮者の考えや生活を一方的に変えようとするのではなく、まず話に耳を傾け、寄り添う姿勢を重視していると説明。人とのつながりを大切にする意味を込め、「支援」の代わりに「支縁」という言葉を用いていることも強調した。

 講演の最後には、「家族や地域とのつながりからこぼれ落ちた人々を支えることは、これからの宗教者に求められる重要な役割の一つ」と述べ、宗教者が社会支援活動を行う重要性を訴えた。

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