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福祉あるある

便利なはずのインカムが…人間関係崩壊の引き金に

2026年5月6日

 介護現場には業務の効率化を目的にさまざまな情報通信技術(ICT)機器が導入されています。それらの中でも「効果絶大」と多くの介護事業者が口をそろえるのが「インカム」です。

インカム(イメージ)
インカム(イメージ)

 インカムは装着者全員に音声が届きますので「入浴のヘルプに誰か入って欲しい」など呼びかけの対象が不特定多数の場合に非常に便利です。また「ホーム見学者が来館した」などの業務連絡にも使えます。

 しかし、インカムは便利な一方でうまく使わないと大きなトラブルになる可能性もあります。特にインカムに慣れていない場合にありがちなのが「1対1の通話であると勘違いしてしまう」ことです。

 A「Aより全員へ。Bさんは、お子さんの体調不良で急遽(きゅうきょ)早退するそうです」
 C「Bさん、早退が多すぎ。子どもの体調不良って噓(うそ)じゃないの」

 インカムでは、この会話はBさんも聞いています。CさんとBさんの仲が険悪になることは火を見るより明らかです。

 このほかにも、「インカムで雑談する」「利用者やその家族などの個人情報をやり取りする」「メッセージの内容があいまいで、聞いた人が間違った対応をしてしまう」などのトラブルが考えられます。基本、インカム利用者はイヤホンを装着しますが、イヤホンが外れていて会話が周囲に聞こえる可能性も考えなくてはいけません。

 これらを防ぐため、インカムを新規導入したある介護事業者では「インカムでやり取りする際に使っていい言葉」を厳選し、それ以外の言葉の使用を禁止しました。全部で50語ほどだそうです。

 また、「伝えやすく、聞き間違いがないように」と、文法も新たに定めたそうです。責任者は「スタッフ全員にこれをしっかり定着させるまでに半年ほどかかりました」と、その苦労を語っていました。

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