2026年5月17日
過ちを犯すことは恥ずべきことではない。
むしろその過ちが分かった後も、その過ちを改めようとしないで、繰り返すのは恥ずかしいことだ。
――哲学者・政治思想家、ジャン=ジャック・ルソー(1712~78年)

ジャン=ジャック・ルソーは、18世紀に活躍したフランスの哲学者です。彼の思想はフランス革命や現代の哲学思想に大きな影響を与えました。
代表作の『社会契約論』は、今日でも中学・高校の教科書に記載があります。皆さんの中にも、見覚えのある方がいるのではないでしょうか。
現代の教科書に著作が載るほど、国と時代を超えて影響を与えたルソー。
彼には、間違うことを恐れずに自分の主張を述べ、発覚した場合はすぐに訂正して主張を変えていたというエピソードがあります。
世の中には「一度話したことを変えるのは不誠実だ」「発言を変える人間は信用できない」と考える人もいるでしょう。
しかし、ルソーは違いました。よりよい結果のために常に考え、思いついた内容を発信して、多くの人々と分析する。その中で間違っている部分があったら即座に改善して、より正しい内容を共有し直す。それが彼のやり方でした。
時には自分自身が、発言の矛盾を見つけて報告することもあったそうです。
ルソーは、過ちが指摘されることを恐れて意見が言えなくなったり、誤った内容が精査されずに広まったりすることこそ、危惧すべきことだと考えていたのです。
生きていれば、過ちを犯すことは何度もあります。悪意のない勘違いや意見のすれ違いは、日常的に起こるものです。間違える人間全員が不誠実なわけではありません。己の間違いを自覚した後、どのような行動をとるのか。その姿勢に人間性が出ます。
失敗を恐れて言いたいことが言えない時や、批判を受けて意固地になりそうな時は、今回紹介したルソーの言葉を思い出してみてください。
自分の主張と誠実に向き合い、よりよい方向へ修正する気概があれば、意見を発信することは、恐れることではありません。