2026年6月27日
人生とは一箱のマッチ箱に似ている。
重大に扱うのはばかばかしい。重大に扱わねば危険である。
――作家・芥川龍之介(1892~1927)『侏儒の言葉』より

生きていると、自分の人生について考える機会がたくさんあります。
憧れる人や職業を見つけたり、家族や先生に将来のことを何度も聞かれたり、重要な選択を迫られたり。さまざまな場面でどう生きていくのかが問われます。
それはきっと、自分がどのように生きていくのかを考えるのが大切なことだからです。
しかし、それだけを考えて生きていくものでもありません。
きちんと細部まで考えなければならないときもあれば、運に身を委ねた方がうまくいくときもあります。
常に自分の人生とは何かを考え続ける時間はなく、目の前の仕事や学業と人間関係をこなすだけで立ち往生してしまうような日もあります。
だからといって、何も考えずに放っておくと、あらぬ方向へ流されてしまいます。悪事に巻き込まれて、自分だけでなく周囲にいる人々を傷つけることになるかもしれません。
重大に扱わなくても人生は進む。
でも、重大なこととして扱わないと、自分の意思がなくなり、自他共に危険な目に遭うかもしれない。
慎重に過ごしても、うまくいかないときはいかないもの。真面目に生きることが無意味でばからしいと感じるときもある。
そんなことを繰り返しながら、それでも未来に向かって命を燃やすのが人生というものなのかもしれません。