2026年2月10日
※文化時報2026年1月1日号の掲載記事です。
NPO法人これからの葬送を考える会九州は12月14日、事務局を置く日蓮宗妙瑞寺(菊池泰啓住職、大分市)で、「最期のかたちも人それぞれ~多様化する生き方の中での死と葬送」をテーマにした連続講座の第4回をオンライン併用で開いた。永代供養墓の草分けとして知られる日蓮宗妙光寺(新潟市西蒲区)院首の小川英爾氏が登壇し、お寺の取り組みや死後への備えの大切さについて語った。

小川氏は、日蓮聖人の言葉「先(まず)、臨終の事を習うて後に他事を習うべし」を引き、「死について考えることは、どう生きるかを考えること。ここに関わるのが宗教者であり、お寺である」と語った。
永代供養墓「安穏廟」を1989(平成元)年に開設したのは、江戸時代からの檀家制度と明治以来の墓制度が終わると見越したからだと説明。これに関しては「40年近くたっても、いまだに根本的な対策がなされていない」と、仏教界に苦言を呈した。
運営については「ビジネスライクな業者とは一線を画している」と強調。収益の大半を基金として積み立て、運用益でお墓を維持管理していることや、世代を超えて交流できるオープンなお寺を目指していることなどを紹介した。
また、「独居高齢者が急増する一方で情報が行き渡っておらず、自己決定能力の欠如が見られる」と問題提起。元気なうちに遺言書やエンディングノートを書くことが重要だと説いた。
連続講座は2025年5月に開講し、全5回を無料で配信。次回は26年2月15日午後2時~3時半、認定NPO法人エンディングセンター理事長の井上治代氏が講演する。問い合わせは、これからの葬送を考える会九州(097―541―7389)。