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お寺と福祉の情報局

「夏だけ入居したい」高齢者住宅の思わぬニーズ

2024年4月27日

 高齢者住宅の中には、要介護認定を受けていなくても入居可能なところがあります。そうした物件に入居する理由としては「配偶者が亡くなり、一人暮らしが不安だ」「今の家が老朽化してしまい、住むのが大変」「家事の負担から解放されたい」「体を動かしたり、頭を使ったりする機会をつくりたい」などがありますが、中にはなかなか面白いケースもあるようです。

夏(イメージ)
夏(イメージ)

 大阪府下のあるサービス付き高齢者向け住宅は、入居時自立を条件としています。この住宅は丘の山頂部分にあります。丘の斜面には30~40年ほど前に建設された戸建て住宅が立ち並んでおり、年々高齢化が進んでいます。住宅地には店舗がないので、住民は麓にあるスーパーマーケットで食料品や日用品の買い物を済ませるのが一般的でした。

 若い頃は店まで自転車で往復できても、高齢になると難しくなります。そうなると「買った物を自宅まで歩いて運ぶのが大変」という課題が出てきます。特に、夏場に水や米など重たいものを買った場合には、熱中症になる危険もあります。そこで「夏の間だけ入居したい」という声が寄せられることがあるそうです。

 この高齢者住宅では、それに応えられるよう、1カ月単位で賃貸借契約を結べるようにしています。自宅は近くなのですから、郵便物を取りに行ったり、来客の対応をしたり、掃除をしたりなど必要に応じてすぐに自宅に戻ることもできます。周辺地域へのアピールがまだ十分にできず、利用実績は多くないそうですが、冬の時期の避寒や受験生の孫が長期滞在するときに自宅を使わせるなど、さまざまなケースに活用できそうです。

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