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お寺でつながるタウンミーティング 京都・笠原寺

2025年3月16日

※文化時報2025年1月14日号の掲載記事です。

 真言宗智山派大本山川崎大師平間寺の京都別院笠原(りゅげん)寺(笠原隆裕主監、京都市山科区)で、地元・山科のまちづくりについて考える取り組みが始まった。お寺のフリーマーケットに集う子育て世代を中心とした有志が「タウンミーティング」を開催。誰にとっても住み心地のいいコミュニティーの実現を目指している。(春尾悦子)

 山科区の人口は約13万人。京都市内11区のうち最も高齢化率が高い一方で、交通の便が良く自然に恵まれた環境のため、最近は他県や海外からの移住者も目立つという。

 タウンミーティングは、弘法大師空海の縁日に当たる12月21日の「終(しま)い弘法」に合わせて開催された。笠原寺では、年中行事のある日に手芸品や農産物などを売る「ほわほわマーケット」が境内で行われており、出店者らが交流する中で企画した。

 1回目となったこの日は地元住民や参拝者、笠原主監と「智山尼僧の会」のメンバーでもある妻の千裕さんらが参加。自己紹介を兼ねて思い思いにアイデアを出し合った。

タウンミーティングの参加者ら。お寺を拠点に、つながりを大事にするまちづくりについて語り合った
タウンミーティングの参加者ら。お寺を拠点に、つながりを大事にするまちづくりについて語り合った

 「京都市中心部と比べて〝よそ者同士〟の気楽さと安心感がある」といった声の一方で、住民同士のつながりが希薄という指摘もあり、「まずは、あいさつから始めよう」との提案もあった。

 子育て世代からは「公園の遊具が壊れたままで遊ぶ場所がない」と環境整備の要望が上がり、長年地域に住む人からは「若者を引きつけるまちにしたい」「一人暮らしの高齢者を見守る環境づくりが必要」との意見もあった。

 千裕さんは「お寺の行事や参道整備などを通じて、支えてくださる方が増えてきた。今後もいろいろな人に来てもらい、お寺ができることを一緒に考えていきたい」と話した。

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