2025年7月18日
※文化時報2025年4月15日号の掲載記事です。
誰もが当たり前に生きられる社会を体験する地域イベント「まぜこぜ大阪」が6日、大阪市生野区の真宗大谷派定願寺(楠正知住職)で開かれた。本堂では8組による音楽ライブ、書院では体験コーナー、境内では飲食・物販計18店のマルシェがあり、障害のある人や地域住民ら延べ約800人でにぎわった。
世界自閉症啓発デー(4月2日)に合わせ、福祉関係者やまちづくりに携わる有志でつくる実行委員会が2016(平成28)年から行っている。
定願寺での開催は初めてで、事前に寺側が多目的トイレの整備や車いす対応のための改修工事を行うなど、全面協力して当日に臨んだ。
来場者はシンボルカラーの青いTシャツやアクセサリーなどを身に着け、多彩なイベントを楽しんだ。ライブではダウン症のある子たちのダンスパフォーマンスなどがあり、マルシェでは能登半島地震の被災地支援で干し岩のりや塩なども販売された。

実行委員の守部吾妻(あづま)さん(57)は「近隣の方々が大勢来てくれて、地域密着のイベントになった」、藤田秋香(あきか)さん(62)は「大成功。例年以上の人出で、障害のある人たちも生き生きしていた」と語った。
門徒総代の山田幸男さん(63)は「お彼岸やお盆だけでなく、門徒のみんなでお寺に集まるいい機会になった」と喜び、楠住職は「一人一人が笑顔になり、近所の方々も趣旨を理解してくださった。すごくいいイベントなので、来年もやってほしい」と話した。