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呼称通じて理解を 性的少数者テーマに僧侶ら研修

2025年9月21日

※文化時報2025年5月23日号の掲載記事です。

 真宗興正派は14日、本山興正寺(京都市下京区)の教化センターリテラスで「リテラス研修会」をオンライン併用で開催した。京都女子大学・大谷大学非常勤講師で性的少数者=用語解説=に関する講義を行う西田彩氏(57)が「LGBTQこころの声」と題して登壇。聴講者約30人を前に、性的少数者を取り巻く現状や課題、自身を語る呼称の重要性を伝えた。

 西田氏は冒頭、人口の5~8%が性的少数者であるとの試算を示し、当事者にとっては周囲の92%以上が自身と異なる属性であるため、社会の周縁で孤立している現状を伝えた。

 その上で、性的少数者は長らく差別的な言葉で語られ、存在を否定されてきたと説明。「問題の本質は、存在を逸脱とする社会構造や価値観の押し付けにある。当事者が自分を肯定的に説明できる言葉がない現実が、性的少数者を不可視化してきた」と指摘した。

(画像:自他を語る言葉の重要性を伝える西田氏)
自他を語る言葉の重要性を伝える西田氏

 また、社会に浸透し始めたLGBTQ以外にも、男女どちらの性別にも帰属を実感できない「ノンバイナリー」や、恋愛や性愛の感情を抱かない「エイセクシュアル」など、性的少数者の多様性も紹介した。

 これについては「言葉が増えすぎてきりがない」といった世間の見方も示しつつ、「言葉は旗印。分類ではなく、理解への入り口と捉えてはどうか」と強調。適切な呼称を用いることは、性的少数者を確固たる存在として尊重し、社会の一員として認めることと同義だと力を込めた。

 また、あるがままを受容する浄土真宗の理念や苦しみに寄り添う仏教者のまなざしに、共生社会実現への可能性を感じると語った。

【用語解説】性的少数者

 性的指向や性自認のありようが、多数派とは異なる人々。このうちレズビアン(女性の同性愛者)、ゲイ(男性の同性愛者)、バイセクシュアル(両性愛者)、トランスジェンダー(身体の性に違和感を持つ人)の英語の頭文字を取ったのがLGBTで、クエスチョニング(探している人)を加えてLGBTQと呼ばれることがある。

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