2026年2月26日
※文化時報2026年1月27日号の掲載記事です。
配慮の必要な子どもたちがスムーズに病院を受診できる方法を伝えるセミナーが16日、大阪市城東区の交流拠点「ほとりで」で開かれた。「Cherish~スペシャルニーズのある人と家族の暮らしを支える会~」(吉田琴美代表)とNPO法人FMCA(中井美恵代表理事)が主催し、障害のある子の母親ら約20人が参加。おもちゃで気を紛らわせる工夫や受診時のこつを、専門家から学んだ。
FMCAは「誰にとってもやさしい医療」(Friendly Medical Care for All)の頭文字。2024年4月に任意団体「スペシャルニーズのある人のやさしい医療をめざす会」として発足し、25年8月にNPO法人となった。障害のある人や医療的ケアが必要な人、外国人を含めて誰もが安心して医療を受けられる社会を目指している。
この日は、遊びを用いて病気や障害のある子どもたちを支援する専門職「ホスピタル・プレイ・スペシャリスト」(HPS)で看護師の河本鈴代さんが登壇。人形を使った「ごっこ遊び」や絵本、動画による分かりやすい説明など、子どもたちが医療処置に対する心の準備を整えるための方法を紹介した。

子どもたちには見通しを示すことと合わせて、おもちゃや家のにおいのするタオルなどの落ち着くものを使って、痛みや不安から気をそらすことも重要だと指摘。採血の際に腕を縛る「駆血帯」や絆創膏(ばんそうこう)には、カラフルでキャラクターが描かれた種類もあり、「好みのものを選べるようにすれば、本人が自分の意見が尊重されていると思える」と強調した。
また、受診前に無料でダウンロードできる予診票に症状を記入しておくことや、インターネットで調べた疾患だと決めてかからないこと、健康なときの様子が分かる動画を用意しておくことが効果的だとアドバイスした。
参加者からは「いくらシミュレーションして本人がやる気を見せていても、直前で採血や予防接種ができずに困っている」との悩みや、「知的障害のあるわが子に何も伝えようとしない医療者がいて、不信感を覚えたことがある」といった声が上がっていた。