2025年7月29日
老人ホームやデイサービスではレクリエーションの一環として「今日は何の日」をしているところも多いと思います。そこで、今回の「もっと1960年代を知ろう!」では、1960年代の8月に起こったニュース・出来事を紹介します。ぜひ、レクのネタにしてください。

結果として破談になってしまいましたが、2024年末から翌年初めにかけて日産自動車とホンダ自動車の合併話が社会を大きくにぎわせました。その話を聞いたお年寄りの中には「そういえば、プリンス自動車というメーカーがあったなあ」と思い出した方も多かったのではないでしょうか。
プリンス自動車工業は1947(昭和22)年に「東京電気自動車」の名前で電気自動車製造を目的に誕生しました。技術的には非常に高く、モータースポーツでも活躍。しかし、技術に偏重したコスト度外視の自動車が多かったこと、大衆向けの小型自動車がなかったことなどから販売力が弱く、経営面では苦労していたそうです。
こうした事情に加え、外国車の輸入自由化を控えて当時の通産省が国内の自動車メーカーのつぶし合いを避けるために業界の整理統合をもくろんだことなど、複数の事情が絡み合い、66年8月1日に日産自動車と合併しました。ちなみに元々はトヨタ自動車に合併を持ち掛けていたそうです。
メーカーとしてのプリンス自動車工業が消滅して約60年になりますが、日産の車種「スカイライン」にその名残が見られます。また、2004年まで販売されていた高級セダン「グロリア」も元はプリンス自動車のブランドでした。
介護施設の入居者・利用者の中にもスカイラインやグロリアに乗っていた人がいると思います。今日あたり昔の車の話で盛り上がってみるのはどうでしょうか。