2023年9月27日
国が自立支援介護の考え方を重視するようになったことを受け、どこのデイサービスでもこれまで以上にリハビリに力を入れるようになっています。
しかし、彼らの悩みは「デイに通っている時間しか利用者に関われない」こと。デイで一生懸命リハビリをしても、それはせいぜい週に1~2回のこと。「自宅にいる間は何もしない」のでは高い効果は期待できません。かといって、週に5日も6日もデイに通うケアプランは、行政などから「不適切だ」と指摘される可能性もあります。
そこで、あるデイ運営者が考え出したのが「保険外・短期集中型」のリハビリプログラム。1~2カ月の単位でホテルに滞在しながら、デイのスタッフから個別にリハビリを受けます。もちろん完全自費なので相当の費用がかかりますが、ほぼ毎日リハビリを行うことで高い効果が期待できますし、「リハビリの習慣化」が可能になります。
そして、この会社が打ち出したのが「世界一周クルーズ船に乗りながらリハビリ」。つまりリハビリ専門職と一緒に乗船し、約3カ月の航海中みっちりとリハビリを受けるのです。元々クルーズは、寄港しているとき以外は、乗客は船内でさまざまなアクティビティを楽しんでいます。それと同じような感覚で、船内でリハビリを受けてもらいます。
この「クルーズリハビリ」。計画自体は3年ほど前からあったのですが、新型コロナウイルスの影響でクルーズの出航自体が無くなり、延期を余儀なくされていました。この年末にいよいよ出航とのことです。主催者は「乗船するときは車いす、下船するときは自分の足で」と語りますが、果たしてどうなっているでしょうか。結果に注目です。