2025年5月15日
※文化時報2025年2月11日号の掲載記事です。
福祉関係企業の交流イベント「『高齢者・地域・社会』つながるプラザ」が1月28日、NTT西日本三条コラボレーションプラザ(京都市中京区)で開かれ、本門法華宗玉龍院(京都市上京区)の中道照海住職が死について気軽に語り合う「スローなデスカフェ」を行った。(大橋学修)
会員制交流サイト(SNS)などで知った市民5人が参加。曼荼羅(まんだら)を納めた厨子(ずし)と共に、テーブルを囲んだ。中道住職は冒頭、自分の思いに気付いたり、他の人の話を通じて考えたりする場であると説明。その上で「人生は一つずつ積み上げていくものと考えがちだが、いつかはそれを順番に片付けていくときがくる」と伝えた。
このあと、一人一人が自己紹介を交えながら死に関する経験を語り合い、身近な人の看取(みと)りに後悔していることや大切な人の死を受け入れられないことなどを口にした。
コーヒーブレークを挟んで、余命わずかとなったときに何を大切にするかを話し合うカードゲーム「もしバナゲーム」も行った。参加者らは「ほがらかな中道さんの顔を見ながら、気軽に話せた」「自分の心にふたをしていることに気付いた」などと感想を述べ合った。
中道住職は「楽に語れる場を作りたかった。今後も定期開催していきたい」と手ごたえを語った。