2024年3月27日 | 2024年7月9日更新
※文化時報2024年2月16日号の掲載記事です。
大谷大学の真宗総合研究所東京分室は1月27日、京都市北区の同大学でシンポジウム「専門職による死別をめぐる実践―個人化社会の共同性」を開いた。オンライン併用で60人超が参加。死別に関わる研究者や医師、真宗大谷派僧侶ら4人が、それぞれの立場から死を取り巻く専門職の協働などについて語り合った。
前半は4人がそれぞれ講演し、後半は会場の参加者からの質問に答えた。東京分室の磯部美紀研究員はシンポジウムの趣旨について「かつて共同体で共有されていた死別への悲しみが、核家族化などで個人の体験になりつつある。個人化した死は大きな負担になり、現場の医師や宗教者の実践が注目されている」と述べた。
2010年代からグリーフ(悲嘆)ケアに携わる「値遇の会」を開いてきた沖縄別院(沖縄県宜野湾市)からは、輪番を務める長谷暢・利覺寺(長浜教区)住職が登壇した。
長谷住職は、檀家制度のない沖縄での葬儀や開教などについて説明。「会では法話を行わず、傾聴に徹している。経文もTPOに合わせるようにしている」と語った。
日本臨床宗教師会の副会長を務め、沼口医院(岐阜県大垣市)を運営する医療法人徳養会の沼口諭理事長は、能登半島地震での宗教者の活動や沼口医院の取り組みについて説明した。
上智大学グリーフケア研究所の井口真紀子客員研究員は、在宅医へのインタビュー調査を通じて実践を紹介した。