検索ページへ 検索ページへ
メニュー
メニュー
TOP > 福祉あるある > ほっこり万華鏡 > お見合い取り持つデイ利用者 介護職も大助かり

わかりあう

福祉あるある

お見合い取り持つデイ利用者 介護職も大助かり

2023年5月2日

 今はマッチングアプリでパートナーを探すなど、出会いのスタイルも多様化していますが、かつては「お見合い」をする人も多く、町にはそうした話をまとめるのが得意な人が大勢いました。

お見合い取り持つデイ利用者 介護職も大助かり(イメージ画像)
お見合い取り持つデイ利用者 介護職も大助かり(イメージ画像)

 今はマッチングアプリでパートナーを探すなど、出会いのスタイルも多様化していますが、かつては「お見合い」をする人も多く、町にはそうした話をまとめるのが得意な人が大勢いました。

 大手社会福祉法人が運営するデイサービスを利用する80代の女性も、こうした縁を取り持つことが大好きでした。当人に言わせると「私の紹介で結婚したカップルは100組以上」とのこと。デイに来ても、スタッフなどにパートナーがいないとわかると、「いい青年がいるわよ、よかったらお見合いしない?」と勧めて回るそうです。

 しかし、この女性は軽度ですが認知症を患っていました。そのため情報が30年間アップデートされていないのです。「いいお年頃」とお勧めの女性が、実際には大学生の子どもが2人いるお母さんだったりします。「大手の堅い企業に勤めている真面目な青年」の勤務先が、とっくに経営破綻していたりもします。

 さすがにお見合いが成立することはありませんでしたが、結果的に介護事業者にとってこの女性の情報網は非常に役に立ちました。「あそこの家は、一人息子が転勤族」という情報であれば、30年後の今は独居高齢者になっている可能性があります。「ご主人は元々持病で膝の具合が良くなかった」という情報があれば、今は介護が必要な状況になっていることも考えられます。
 
 法人では、この「30年前の町の情報」を基に、民生委員などと協力して「支援が必要だが、それが表面化していない人たち」を見つけ出し、介護サービスの利用だけでなく、介護予防教室への参加、見守りサービスの活用などさまざまな方法を提案して、サポートにつなげたそうです。

おすすめ記事

同じカテゴリの最新記事

error: コンテンツは保護されています