2025年9月18日
※文化時報2025年7月1日号の掲載記事です。
プロ野球の「日本生命セ・パ交流戦」は、終わってみれば上位6チームがパ・リーグに独占され、下位はすべてセ・リーグとなりました。なんとも面白い結果です。

今季のセ球団はどうも敵地で弱いようです。セ球団はホームゲームで29勝24敗1分とパ球団に勝ち越しました。それがビジターゲームになると14勝39敗1分と大きく負け越しています。慣れない球場に戸惑ったのか、あるいは相手ファンに圧倒されたのか。とにかく今季もさらした「弱いセ・リーグ」は、ビジターゲームの弱さからきていたようです。
私の場合は、何をもってビジターというのか難しいところではあります。先日あるシンポジウムに登壇いたしました。5人のパネリストのうち私以外は全て医療現場で仕事をされている方々でした。医師、歯科医師、薬剤師、医療事務の中に僧侶が1人交じって、医療と連携する活動をお伝えしたのです。
超高齢社会のわが国では、医療は病気やけがを治療するニーズよりも命を終えていくことに寄り添う場面の方が多くなっている気がします。現代の医療現場は仏教を必要としているのです。
仏教を専門的に学び、それを伝える役目の僧侶が「ビジターに弱い」というのが私の印象です。まるで今季のセ球団のようです。ビジターで試合をするなら、まず球場の特徴を知ろうとするでしょう。それなしにホームと同じやり方をしたらうまくいかなくて当たり前の話です。場合によっては衣を脱いで法話する柔軟さも必要になってくるのかもしれません。
居心地の悪い場にすすんで出かけてみてはいかがでしょうか? 多くの僧侶にとって医療現場は居心地が悪いでしょう。福祉現場も同じかもしれません。その居心地の悪い場で法話する工夫をがんばってみませんか? 「先生、先生」と持ち上げてもらえる場ばかりに慣れると「ビジターに弱い」ままですね。
北海道日本ハムファイターズの新庄剛志監督は相手チームのファンからも拍手を浴びています。勉強になることがたくさんあった交流戦でした。