検索ページへ 検索ページへ
メニュー
メニュー
TOP > お寺と福祉の情報局 > 介護の豆知識 > 「106万円の壁」を撤廃 厚生年金加入要件改正へ

知る

お寺と福祉の情報局

「106万円の壁」を撤廃 厚生年金加入要件改正へ

2024年11月22日

 介護スタッフの皆さんの中には、パートやアルバイトなどの短時間労働者として働いている人も多いかと思います。そうした方にとって、いわゆる「年収の壁」がいくつかありますが、その一つである「106万円の壁」について、厚生労働省が撤廃する方針を示しました。2025年の通常国会に関連法の改正案を提出する予定です。

タイムカード(イメージ画像)
タイムカード(イメージ画像)

 現在、学生以外のパートやアルバイトなどが配偶者の扶養を外れて厚生年金に加入するには、従業員数51人以上の企業で週20時間以上勤務し、賃金が月8万8000円以上という要件があります。これを年収に換算すると、106万円以上となります(従業員数50人以下の企業では年収130万円が要件です)。

 この結果、扶養内に収めるために働く時間を調整する人も多く、雇用側には「シフト調整が大変」「労働力不足につながる」などの課題が生じていました。

 国は、この要件のうち企業規模と年収を撤廃し、「週20時間以上働く場合は企業の厚生年金に入る」という仕組みにする考えです。これは、近年の最低賃金の引き上げなどにより、週20時間ほど働くと年収106万円を超えるケースが増えており、ますます「働き控え」が多くなる可能性があることから、実態に即した制度にすることが狙いです。

 なお、厚生年金に加入した場合、毎月の保険料負担が増えるため手取り収入は減りますが、将来受け取れる年金額は増えます。

 もう一つの「年収の壁」として知られるのが、所得税の支払い義務が生じる「103万円の壁」です。これについては見直しを公約に掲げた国民民主党が先の衆院選で議席数を増やしたことから、自民党との間での協議が始まっています。実現すれば、パートの働き方も大きく変わることが考えられます。

おすすめ記事

error: コンテンツは保護されています