2022年12月31日
もうすぐ今年も終わりですね。この1年、長かった…という人もいれば、あっという間だったという人もいるのではないでしょうか。
さて、大みそかの夜に聞こえてくるものといえば、除夜の鐘です。この除夜の鐘、108回突くことで有名ですが、なぜ「108」なのでしょう。
実は108という数字は仏教における煩悩の数を表していて、鐘を突くことでその煩悩を消し去っているのです。煩悩とは、人の全ての苦しみや迷いの原因となるものであるとお釈迦様は言います。
108がそれぞれ何を指すのか、内容には諸説ありますが、一説には、眼・耳・鼻・舌・身・意(あれこれと思いを巡らす心のこと)の「六根」と呼ばれる、感覚を生じさせるものによって湧き起こる煩悩や、尽きない欲望、怒り、嫉妬という煩悩などがあるとされています。重い鐘を108回も鳴らすこと自体、煩悩があるうちは挫折してしまいそうですね。
ちなみに、数珠の玉の数も同じように、煩悩を由来とした108個が基本だそうです。煩悩は仏教にとって欠かせない概念なので、他にはどんな煩悩が説かれていたのか探してみるのも面白いかもしれません。