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お寺と福祉の情報局

あなたの家の寒さが命取り㊤危険は身近な所に…

2023年2月14日

 両親や祖父母から「昔の一軒家は寒かった」と聞いたことはありませんか。日本では、冬になれば家の中まで寒いのが当たり前だと思っている人は多いと思います。今でもリビングだけにある暖かいこたつや、布団、お風呂に入って暖を取り、冬を越すのが一般的です。

 しかし、冬場の自宅には、急激な温度変化によりさまざまな場所で「脳卒中」「脳梗塞」「心筋梗塞」などを突然起こすリスクがあるのです。一体どんな場面で起きやすいのでしょうか。また電気代のかからない予防策についても調べてみました。

断熱材を取り付けた窓(イメージ画像)
断熱材を取り付けた窓(イメージ画像)

寒さを引き金に体に起きること

 冬こそ気を付けるべきなのが、温度変化が原因で起きる「ヒートショック」です。加齢や生活習慣病による動脈硬化があると起こりやすいと指摘されています。

 最も危険な場所は、浴室。寒い脱衣所で服を脱いで、すぐに体を温めようと急いで湯船に漬かった瞬間などに血圧が急上昇、突如血管が激しく収縮することで、体に大きな負担がかかります。

 逆に、血圧が急低下する場合もあり、脳貧血を起こして転倒した事例も。気温の差が激しいことは命の危険につながります。

 世界保健機関(WHO)では、寒さから身を守るために、室内温度を18度以上にすることを強く勧めていますが、高齢者では22〜24度を目安にした室温が理想的だといわれています。

 しかし、日本全国を見ると18度以上の室温を保っている都道府県が実はとても少なく、北海道や新潟のように毎年必ず積雪に見舞われる県や地域以外を除くと、基準よりも下回っていることが分かりました。

 冬の寒さでの死亡率の高い都道府県は、1位栃木で最下位北海道と、驚くようなデータもあります。想像以上に自分たちの生活環境は、寒さの危険にさらされているのです。

(出典:国土交通省スマートウェルネス住宅等推進調査委員会の研究結果より

 10度以上の温度変化は脳や心臓にとても危険です。高齢者だけでなく、最近では20代の若い世代でもヒートショックで亡くなるケースがあり、油断はできません。

ヒートショックを防ぐために

 ヒートショックを防ぐため、すぐにできることは何でしょうか。

 理想は「家全体を暖める」という意識を持ち、リフォームをして断熱効果のある窓や床暖房に替えることです。

 県や地域によっては、ある一定の基準を超えると断熱改修補助制度で補助金を受けることもできるので、リフォームの予定がある際には調べてみるといいですが、金銭面でそこまで踏み込めない方も多いかと思います。

 そこで次回「㊦」では、ヒートショックが起こりやすい場所に、比較的低予算でできる対策をお伝えします。

 

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