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福祉あるある

「思い出の味」から広がる地域の輪

2022年9月1日

 「Mさんのお店のフルーツが食べたい」。ある利用者さんの何げないお願いが、介護施設と地域の交流を深めることにつながった事例です。

フルーツの並ぶ店頭(イメージ)
フルーツの並ぶ店頭(イメージ)

 その利用者さんは、介護施設の立つ地域で昔から暮らすお年寄り。自宅で食べていた頃が懐かしくなったのか、子どもの時からなじみのある商店街の「Mさんのお店」のフルーツを食べたいとリクエストされました。

 施設の職員さんがMさんのお店に仕入れを申し込んだところ、店主自らその利用者さんに配達して手渡してくださることになりました。もちろん、利用者さんは大喜び。お得意さんだった利用者さんから「Mさんのところの果物が一番おいしい」と言われた店主も、とてもうれしかったのだとか。

 それ以来、Mさんのお店には、ほかの利用者さんからもさまざまなリクエストが入るようになりました。「普通のバナナ1本では量が多いから、食べ切れるバナナが欲しい」といった要望には、店主がモンキーバナナを取り寄せるなど、利用者さんそれぞれの状況に寄り添って対応してくれています。

 交流はそれだけにとどまりません。

 ある時介護施設が夏祭りのイベントを開く場所を探していることを知った店主が、お店のある商店街の空きスペースを紹介してくれたのです。

 紹介されたその場所を使うことで、入居するお年寄りや職員さんたちはもちろん、地域の人々も来場し、夏祭りは大盛況。その後も地域と施設のお付き合いは、さまざまな形で続いているそうです。

 

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