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認知症GHに図書コーナー 一番人気の本とは…

2023年8月18日

 要介護・要支援でなくても入居できる高齢者住宅の中には、立派な図書室を備えているところがあります。特にここ数年は、新型コロナで気軽に外出ができませんでしたから、ここで著名な文学作品や画集などに目を通すのが入居者の大きな楽しみになっていました。

図書コーナー(イメージ)
図書コーナー(イメージ)

 また、こうした高齢者住宅の入居者の中には、学者など多くの本を所有している人がいます。ホームの図書室はそうした蔵書の寄贈先としても活用されています。

 関西のある認知症高齢者グループホーム(GH)にも図書コーナーが設けられています。運営会社が委託したプロの選書人が、入居者の年齢などを考慮して選んだ本が並んでいます。

 しかし、入居している人は全員が認知症です。果たして本を読めるのでしょうか?

 「華やかな表紙のデザインや懐かしい著者の名前などに反応を示す入居者もいます。そうしたときには、スタッフと一緒に読書を楽しむこともあります」と、運営会社の担当者は語ります。読んだ本人は、10分後には内容はおろか本を読んだことすら覚えていないケースも多いようですが「本がある環境が大事」と運営会社では考えています。

 「それまで過ごしてきた自宅には、必ず本があったと思います。グループホームに入った瞬間にそれらが生活空間から消えるのは非常に不自然です。自宅となるべく同じ環境に身を置くことが本人にとっても幸せなことだと考えます」

 さて、このグループホームに置いてある本の中で一番人気は何でしょうか? それは「老人ホームで死ぬほどモテたい」だそうです。現在、2人の男性入居者がいるのですが、どちらも夢中になって読んでいるとか。この本を選んだプロに脱帽です。

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