2023年10月18日
働きたい当日に、飲食店などでの短期アルバイトにすぐ申し込めるアプリが若い世代に人気です。そして、最近では介護分野にもこうしたサービスが広がりを見せています。
介護福祉士などの専門資格を持っていたり、介護業界で働いた経験があったりしても「子どもが小さい」などの事情で働いていない人は大勢います。しかし「今日は、両親が子どもを見てくれる」などの理由で急に働けることになった場合に、こうしたサービスがあれば便利です。介護事業者側も「急な病気で欠勤者が出る」などということがありますから、すぐに助っ人が見つかるのは大助かりでしょう。
さて、このサービスの利用者の中には、ちょっと変わった人もいます。それは「介護事業者の現職社長」です。
社長にとって「現場の様子を知る」ことは、とても大事です。しかし、自分が経営する施設を訪れても「社長が視察に来る」となれば、スタッフは「よそ行き」の姿しか見せないでしょう。
また、最近話題になった大手中古車販売店のように「わが社の常識が、世間の非常識」ということもあります。「介護現場の偽らない姿」を知るには、自分の素性を隠して他社の現場で働いてみることが一番なのだとか。
介護事業者の社長の中には、セミナー講師として活動したり、メディアに出ていたりと「顔が売れている人」もいます。しかし、介護現場のスタッフは、そうしたセミナーを受講する機会も少ないため、他社の社長が自分の隣でアルバイトをしていても気付くことはないそうです。
もし、気付いたら「もしかして、あなたは…」と、ドラマの「水戸黄門」のような展開になるのでしょうか? ちょっと見てみたい気もしますね。