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お寺と福祉の情報局

50代でも人ごとではない 入浴中の事故防止策

2024年12月30日

 54歳の人気俳優が入浴中の不慮の事故で亡くなりました。介護職の皆さんの中には同年代で「人ごとではない」と実感した方も多いかと思います。実は浴室はかなり危険な場所で、厚生労働省によると2021年に浴室内で死亡した人は高齢者に限定しても4750人で、交通事故の死者の2倍以上です。特に11月~4月は事故件数が増加します。

入浴(イメージ)
入浴(イメージ)

 浴室での事故の多くは「ヒートショック」に起因します。冬は、居間などは暖かいですが脱衣所や浴室内は寒いことが一般的です。そして浴槽内は熱いですから、入浴時は自分の周囲の温度が短時間で大きく変化します。それによる血圧の急激な変化で貧血などの一時的な意識障害を起こすことがあります。これは溺死したり、壁や床に頭をぶつけたりする危険性につながります。また、心臓が負担に耐え切れず止まってしまうことも考えられます。

 まずは「ヒートショックを起こさないこと」が大切です。入浴する時間が分かっているなら、前もって暖房器具などで脱衣所や浴室内を温めておきましょう。浴槽内のお湯はあまり熱くしない、浴槽に入る前に足など心臓から遠い場所にお湯をかけて血液の循環を良くさせておくなど、入浴方法にも気を付けましょう。

 また、家族などと同居している場合には、入浴時に一声かけておくと浴室内で異変があった場合の早期発見が期待できます。

 そして、飲酒時や風邪薬を飲んでいるときなどは浴槽内で眠ってしまう危険性がありますので、思い切って「入浴をしない」というのも手です。2024年は「風呂キャンセル界隈(かいわい)」という言葉が流行しましたが、安全性という意味では理にかなっているといえます。

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