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お寺と福祉の情報局

お坊さんの衣装の秘密

2023年7月20日

 皆さんは、お坊さんの服といえばどんなものを思い浮かべますか。全体は黒くて、首回りが金色で…と、ぼんやり想像できた人もいるかもしれません。例えば、お寺の大きな法要の際には豪華な柄の布を身につけるお坊さんもおり、普段とは大きく違う衣装が見られます。では、そもそもお坊さんの服とは一体どういうものなのでしょう。名前や色、形にも違いがあることはご存じでしょうか。

法衣を着たお坊さん(イメージ)
法衣を着たお坊さん(イメージ)

 まず、一般的なお坊さんが着ているのは、法衣です。袈裟(けさ)じゃないのか、と思った方もいらっしゃるかもしれませんが、袈裟は、右肩を出して体に巻き付けるようにかけるもの。一般のお坊さんであれば、黒色の法衣に、金色の袈裟をかけているのをよく見かけます。インドでは袈裟一枚で生活していたものの、寒い地域への対策として、下に衣を着るようになったのが始まりだとか。

 袈裟にも種類があり、五条袈裟が最もよく使われる形です。五条は幅の大きさのことを指し、七条や九条の袈裟もあるようです。逆に、簡略化されて首からかけるだけの輪袈裟(わげさ)や半袈裟もあります。こちらは持っているという方もいらっしゃるかもしれませんね。法衣を身に着けなくとも普段着の上からかけられるため、法要や葬儀では時々見かけることがあります。

 また、法衣の色については、階級ごとに決められています。これは、聖徳太子が冠の色で位を分けた冠位十二階と似ています。色で階級を表すという発想が面白いですね。

 まずは黒色。これは修行中を表す色で、よく目にするシンプルなものです。その次が茶色、水(あさぎ)色、そして緑(もえぎ)色、紫色の順に階級が上がっていくと言われます。宗派によっては他に黄色などを用いることもあるようです。

 最も偉いのは緋色の法衣を身にまとう人で、大僧正という位のお坊さんです。大僧正1人のみの色だそうなので、なかなか目にする機会はなさそうですね。

 いかがでしたでしょうか。普段はお坊さんもラフなスタイルでいることが多いですが、大きな行事や法要の際には、豪華な衣装に注目してみるのもいいかもしれません。

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