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お寺と福祉の情報局

高齢者施設が「学校」に 教師役スタッフの悩みは

2024年8月21日

最近、高齢者施設に人気の介護メソッドに「大人の学校」というものがあります。

 脳の活性化や体力維持を目的に、漢字の書き取り、計算問題、体操、歌、絵を描くなどのレクリエーションが行われることは多くあります。これはそのまま国語・算数・体育・音楽・図工といった学校の授業に置き換えられます。

 こうした点に注目して、学校と同じように時間割を作り、黒板を使って授業を行うのが「大人の学校」です。利用者が日直を務めるところもあるそうですから、本物の学校さながらです。

 例えば、デイサービスでは「通うのが恥ずかしい」と考えて、利用を嫌がる高齢者が少なくありません。しかし「学校に行きましょう」と声がけされれば、拒否感も少なくなるでしょう。

また、利用者のほとんどは子どもの頃に学校に通ったという共通体験があります。学校というキーワードを通じて、思い出話に花が咲くことによるコミュニケーションの活性化や、それによる認知機能の維持・改善も期待できます。

 多くの場合、「大人の学校」の教師役を務めるのは介護現場で働くスタッフです。普段はポロシャツやTシャツ姿の介護スタッフですが、このときはネクタイにジャケットなど教師らしい姿になり「本物感」を演出することも多いとか。

 さて、そうした教師にとって困るのが「生徒である利用者の中に、元教師や元教授がいる」というケース。「なんだ、その授業は」と大先輩からダメ出しをされないかと戦々恐々としているそうです。幸いにも「学級崩壊」にはなっていないようですが…。

 「生徒を引き付ける授業をするにはどうすればいいか」と、教師役スタッフの学ぶ意欲が向上するなどのメリットもあるそうですよ。

 

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