2024年8月27日 | 2024年8月28日更新
交通違反をした自転車に対して反則金制度を導入する改正道路交通法が2026年をめどに施行される見通しです。まだ先のことですが、利用者宅への訪問などで自転車を使うことが多い介護ヘルパーやケアマネジャーにとっては、決して他人事ではありません。今から正しい知識を身に付け、しっかりと対応していく必要があります。
現在の道路交通法では、自動車や自動二輪車などの運転手が軽微な交通違反をした場合、警察官が現場で「青切符」を交付します。違反者が反則金を納めれば刑事罰などは科されません。現在、自転車はこの制度の適用対象外です。
しかし、近年の自転車による交通違反や、それが原因となった人身事故が増加傾向にあります。そこで、法改正により自転車運転者も青切符の対象とすることになりました。
対象となるのは16歳以上です。青切符の対象となる違反は、信号無視、一時不停止違反、通行区分違反(右側通行・歩道の走行など)、横断歩行者の妨害、運転中のスマートフォンや携帯電話の使用などです。
具体的な反則金の金額は原動機付き自転車と同額になる見通しです。なお、酒酔い・酒気帯び運転、スマートフォンなどの使用で危険を生じさせた場合などは、青切符ではなく、刑事罰の対象となる赤切符が交付されます。
時間に追われているときなどには、つい横断歩道にいる歩行者や信号を無視するなどの違反をしがちです。しかし、今後は反則金という形で自身にはね返ってきます。
また、自転車が歩行者などと接触して死亡させたり重いけがを負わせたりした場合に、多額の賠償金の支払いを求める民事裁判も増えています。今回の法改正を機に、正しい自転車の運転を徹底しましょう。