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自立し社会に溶け込む 当事者・川﨑良太さん登壇

2026年2月5日

※文化時報2025年12月9日号の掲載記事です。

 障害のある子の親たちが情報交換して交流を深める「親あるあいだの語らいカフェ」が11月28日、鹿児島市の浄土真宗本願寺派妙行寺(井上從昭住職)で行われた。NPO法人CILひかり(鹿児島市)代表で、重度の身体障害がある川﨑良太さん(38)がゲストとして登壇。障害者の自立と親、社会との関係について語った。(主筆 小野木康雄)

(画像1:語らいカフェのあと、参加者と談笑する川﨑さん=鹿児島市)
語らいカフェのあと、参加者と談笑する川﨑さん=鹿児島市

 川﨑さんは生後間もなく脊髄性筋萎縮症(SMA)=用語解説=と診断され、電動車いすを使って生活。就寝時には人工呼吸器の助けを借りている。CILひかりでは、訪問介護サービスや当事者同士が支え合うピアサポートなどの事業を展開。自立生活12年目の2020年に結婚した。

 語らいカフェには障害のある子の親たちや専門職ら15人が参加。川﨑さんは幼稚園のころ、母親から進学先をどうしたいか尋ねられ、地域の小学校を自分の意思で選んだと明かした。

 入学時は母親が絶えず付き添うことが条件だったが、徐々に緩和され、周囲も慣れていったというエピソードを紹介。「最初は一瞥(いちべつ)されることが多くても、見慣れると日常の風景に過ぎなくなった。これが、障害のある人が社会に溶け込んでいくことだと思う」と語った。

 一方で自身が障害者だと痛感したのは、中学卒業後に入院した病棟で、カーテン1枚でしか仕切られていないトイレで用を足したり、1度に7~8人並んで入浴介助を受けたりしたときだったと振り返った。

(画像2アイキャッチ兼用:川﨑さんも語らいの輪の中に参加した)
川﨑さんも語らいの輪の中に参加した

 また、SMAは治療薬が開発されており、数十年後には自分と同じ障害のある仲間が生まれてこない可能性があることに複雑な気持ちがあるとの胸中を吐露。「科学の進歩は止められないが、優生思想にもつながる。僕たちや家族はもっと狭い所に押し込められるのではないか」との懸念を示した。

 障害のある子の親に対しては「『外部と関わることで成長する』と思って接してほしい」と要望。福祉サービスが人格形成や成長に与える影響は大きいと述べ、「障害のあることは悪いことではない。他の子と変わらない人生を送れる」と語りかけた。

【用語解説】脊髄性筋萎縮症

 脊髄の前角細胞の病変によって起こる神経原性の筋萎縮症。体幹や四肢の筋力低下、筋萎縮が進む。小児期に発症するⅠ型、中間型のⅡ型、軽症のⅢ型、成人期に発症するⅣ型の4種があり、発生率は2万人に1人程度とされる。

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