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8050問題を考える 相談事例元に僧侶が講演

2024年7月2日

※文化時報2024年5月10日号の掲載記事です。

 一般社団法人「親なきあと」相談室関西ネットワーク(藤原由親・藤井奈緒代表理事)は4月24日、大阪市立青少年センター(大阪市東淀川区)で第39回セミナーを開き、真宗大谷派僧侶の三浦紀夫氏を招いて8050問題=用語解説=について考えた。三浦氏は自身への相談事例を通じ、当事者家族や支援者が早い段階から対策をとる必要性を訴えた。

 三浦氏は仏教福祉グループ「ビハーラ21」理事・事務局長として、高齢者・障害者の福祉制度に乗らない相談事に応じている。普段から医療・福祉職と連携し、障害のある子やひきこもりの子の親がわが子の面倒を見られなくなる「親なきあと」にも対応している。

 講演では「障害のある子の親が80代になって介護が必要となることも、広い意味では8050問題だ」と述べ、「親なきあと」と8050問題に密接な関係があるとの認識を示した。その上で、軽度の知的障害のある50代男性の事例を中心に実際の課題について語った。

(画像①三浦氏:「親なきあと」相談室関西ネットワークのセミナーで講演する三浦氏=4月24日、大阪市東淀川区)
「親なきあと」相談室関西ネットワークのセミナーで講演する三浦氏=4月24日、大阪市東淀川区

 この男性については両親が亡くなった後、父親の担当だった訪問看護師が行く末を心配し、三浦氏につないだという。三浦氏は約2年間にわたって関わる中で、さまざまな業者が遺産や保険金を目当てに男性に近づいてきた様子を見てきたとして「本人のために、親はお金を残すだけでいいのだろうか」と問題提起した。

 さらに「8050問題が起きることは親が50代、子が20代の時に分かっている話。『そんな先のことを…』と思うかもしれないが、わが子が誰に頼るかは切実な問題だ」と訴えた。

 また、自身が行っている親あるあいだの語らいカフェ=用語解説=の活動についても紹介し「家庭だけで解決できない問題については、早くからお寺につながってほしい」と呼び掛けた。

 「親なきあと」相談室関西ネットワークは、障害のある人の親やきょうだいなど親族の立場にある専門家たちが2019年に結成。当事者家族や支援者向けに毎月セミナーを開いている。詳細はホームページ(https://oyanakinet.com/)。

(画像②アイキャッチ兼用・全景:「親なきあと」相談室関西ネットワークのセミナー。毎月行われており、録画配信もある)
「親なきあと」相談室関西ネットワークのセミナー。毎月行われており、録画配信もある

 

【用語解説】8050問題(はちまるごーまるもんだい)

 ひきこもりの子どもと、同居して生活を支える親が高齢化し、孤立や困窮などに至る社会問題。かつては若者の問題とされていたひきこもりが長期化し、80代の親が50代の子を養っている状態に由来する。

【用語解説】親あるあいだの語らいカフェ

 障害のある子やひきこもりの子の面倒を親が見られなくなる「親なきあと」の問題について、家族や当事者、支援者らが悩みを分かち合う場。文化時報社が設立した一般財団法人お寺と教会の親なきあと相談室(京都市下京区)の支部が開催している。支部数は全国17カ所。

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