2025年3月11日 | 2025年3月12日更新
人生とは面白いものです。何かひとつを手放したら、それよりずっといいものがやってくるものです。
――劇作家・小説家、ウィリアム・サマセット・モーム(1874-1965)
捨てるべきだと分かっていても捨てられないものが、皆さんにもあるのではないでしょうか?
季節が変わるごとに洋服を買ってクローゼットがパンクしそうになったり、「いつか使うかも」と思って空き箱や紙袋をついつい取っておいてしまったり、物が捨てられないで困ってしまうことはよくあります。
物以外にも、自尊心や依存心など、持つべきでないと分かっていても簡単には手放せないものもたくさんあります。手放せないということ自体に、罪悪感を持ってしまうことすらあるかもしれません。
仏教では、執着を苦しみの根源としています。この世は諸行無常であり、いずれ消え去ってしまうものにとらわれると人は苦しんでしまうのです。
この執着を「放下する」(投げ捨てる)ことで初めて悟りを開くことができるのだと、お釈迦様は説いています。
では、どうやって執着を捨て去ればよいのでしょうか?
イギリスの劇作家、ウィリアム・サマセット・モームが残したこの言葉は、何かを失ってもその先に幸せがあるのだと予感させてくれます。
手放すことが怖いのは当たり前ですが、「失って終わり」ではありません。いらないものを片付ければ、部屋に花を飾ることもできます。
喪失さえも、より良い人生を生きるための一歩だと思えば、少し勇気が湧いてくるような気がしませんか?