2022年12月15日
最近はさまざまなイベントが再開されるなど、新型コロナウイルスの国民生活への影響は徐々に小さくなっています。しかし、重症化リスクが高い高齢者が集団生活をしている介護施設では、今でも入居者の外出や、外部からの訪問を制限している所が多く、日常生活に戻るのはまだまだ先といえそうです。今回は、「おうち生活」が続く介護施設で人気となり、導入が進んでいる商品を紹介します。
まずは、「大型ディスプレー(スクリーン)」です。100インチクラスを新規で導入する施設も少なくありません。これまでも多くの施設で食堂などにテレビやモニターを設置していましたが、今では「小さすぎる」という声が上がっています。
例えば機能訓練体操は、コロナ禍で外部から講師が訪問できなくなったことで、DVDなどの動画を流して行うケースが増えています。しかし目の前で体操をするのとは異なり「見えにくい」「聞こえにくい」という声が多く、入居者のやる気もいまひとつとか。大型ディスプレーにすることで参加意欲を高めるのが狙いです。
そしてもう一つが「ミシン」。コロナ流行当初、「家の中でできる趣味を」ということで、家庭用ミシンの売れ行きが伸びました。それに気を良くしたミシンメーカーが、次に販売先として着目したのが介護施設。ミシン作業は、指を使うなど認知症の予防・進行防止効果が期待できます。
また、若い頃は自宅や仕事でミシンを使っていた入居者が多く、回想療法にもなることから、「新しいレクリエーションに」と提案しています。特に、近年のミシンは小型化・軽量化が進み、高齢者でも扱いやすくなっていることも、施設への導入の後押しにつながっているようです。