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つながり強める場へ 本光寺語らいカフェに20人

2023年8月29日

※文化時報2023年7月14日号の掲載記事です。

 障害のある子やひきこもりの子の親たちが直面する「親なきあと」の問題を分かち合おうと、愛知県岡崎市の真宗大谷派本光寺(稲前恵文住職)は3日、「親あるあいだの語らいカフェ」を開いた。5月に続き2度目の開催で、当事者家族と支援者ら20人がざっくばらんに語り合った。

会場となった本光寺門徒会館
会場となった本光寺門徒会館

 語らいカフェは、一般財団法人お寺と教会の親なきあと相談室(小野木康雄代表理事、京都市下京区)が各地で開催を呼び掛けている行事。本光寺は同財団の支部を開設しており、今回は地元の岡崎市ふくし相談課、岡崎市社会福祉協議会、むつみ地域包括支援センターの協力を得た。

 参加者らはまず本堂でお参りして、門徒会館に集合。簡単に自己紹介した後、稲前住職の進行でそれぞれの活動や思いなどについて話していった。

 支援者からは、親なきあとに備えて親子のことを記入するノートのことや、民生委員がなかなか頼りにしてもらえないこと、8050問題=用語解説=ではそもそも80代への支援がままならないことなどが話題に上った。

 当事者家族らは「病院などへ相談に行って心が折れたことが、何度もある」「どんなに障害が重くても、感情はある。本人の気持ちを一番大切にしてほしい」と訴えた。

 地元の民生委員の女性(63)は「こうした話し合いは有益。もう少し当事者家族の方々に多く来てもらって、たとえ解決しなくても気持ちが楽になるような集まりになれば」と語った。

語らいカフェでざっくばらんに話し合う参加者たち
語らいカフェでざっくばらんに話し合う参加者たち

 この日は同様に語らいカフェの開催を準備している真宗高田派妙華寺(津市)の中川和則住職も訪問。「地域の方々を含め、支援者と当事者家族のつながりを強くしていく必要性を感じた。大変参考になった」と感想を述べた。

 次回の本光寺での語らいカフェは9月11日午後1~3時に実施。会館ロビーでは看護師のボランティア団体「One Nurse」(ワンナース、時任春江代表)が「ふぁみりーあったか保健室」を行う。

【用語解説】8050問題(はちまるごーまるもんだい)

 ひきこもりの子どもと、同居して生活を支える親が高齢化し、孤立や困窮などに至る社会問題。かつては若者の問題とされていたひきこもりが長期化し、80代の親が50代の子を養っている状態に由来する。

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