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福祉あるある

新紙幣発行をテーマにしたレクが、不評だった理由

2024年9月4日

 7月3日に20年ぶりとなる新紙幣が発行されました。改元やオリンピック、先進7カ国首脳会議(G7サミット)開催、海外の要人の来日などの大きなニュースは、レクリエーションのマンネリに悩む介護事業所にとっては格好の「ネタ」となるので、非常にありがたい話です。

新紙幣を使用する高齢者(イメージ画像)
新紙幣を使用する高齢者(イメージ画像)

 ある有料老人ホームでも、新紙幣発行をテーマにしたレクリエーションを企画しました。プログラムは、新しくお札に描かれる3人に関するクイズや、前回・前々回の新紙幣発行の時にはどんな出来事があったかを紹介し、当時のヒット曲をみんなで歌う―など。

 新紙幣を発行することや、肖像が誰になるかなどは早くから発表されていたので、準備期間も十分にありました。担当したスタッフは「久々に面白いレクリエーションができる」と自信を持っていました。

 しかし、実際にレクを実施してみると、東京オリンピックの時に企画したレクなどに比べて、入居者の反応は明らかに悪かったのです。

 「一体何がいけなかったのだろう」と思った担当スタッフは、入居者に単刀直入に聞いてみました。すると「だって、私たちはずっとここで生活していて、自分で買い物もしていない。お金なんてもう何年も見ても触ってもないんだから、新紙幣がどうこう言われても全然興味ないわよ」と返ってきたそうです。

 このホームでは、以前は、近所のスーパーマーケットなどにみんなで買い物に行くレクリエーションを実施していたそうですが、人手不足や新型コロナウイルスを理由に、もう何年も休止していました。「買い物をする機会すら奪ってしまっていた」のかと気付かされたホームは、さっそく移動スーパーに定期的に来てもらう手続きをしたそうです。

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