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福祉あるある

入居者が高級車をスタッフに譲渡!その意外な結末

2024年10月23日

 「この車、よかったら君にあげるよ」

 高齢者住宅に入居するAさんは、スタッフのBさんに持ちかけました。

高級輸入車(イメージ)
高級輸入車(イメージ)

 Aさんが生活するのは、要介護でなくても入居できるホーム。若い頃から車が大好きで、入居後も高級輸入車で旅行などを楽しんでいましたが、近年めっきり体が衰えてしまい、ついに運転を諦めるときがやってきました。

 しかし、大好きな愛車はどうしても手放したくありませんでした。

 そこで思いついたのは、同じ車好きとして、いつも「Aさんの車はかっこいいですね。僕もいつかはあんな車に乗りたいな」と話が盛り上がっていた若いBさんのこと。Bさんがこの車で通勤してくれれば、たとえ自分は運転できなくても、大好きな愛車を眺めながら生活できます。

 しかし、ほとんどの介護事業所では、トラブル防止の観点などから、スタッフが個人的に利用者や家族から金品を受け取るのを禁止しています。そこでBさんは、この件を施設長に相談しました。

「本来ならばいけないこと。しかしAさんにとっては、あの車が身近にあることが何よりの元気の源になるだろう。君さえ問題なければ、遠慮なく譲ってもらったらどうだ」

 こうしてBさんは憧れの車を手にしたのですが…。

 高級輸入車だけあって、ガソリン代や税金などの維持費用がとても高く、生活は一気に苦しいものとなりました。

 それでもAさんがかつての自分の愛車をニコニコしながら眺め、ときには頑張って駐車場まで歩いて様子を見にくる姿を目にすると、「食費を削ってでも、Aさんが亡くなるまでは乗り続けなくては」と思うそうです。

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