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「文化時報」コラム

〈53〉人が集まるお寺

2023年11月4日

※文化時報2023年3月28日号の掲載記事です。

 まちの保健室=用語解説=の記事が本紙にも時々登場する。筆者が管理する聞法会館安住荘(大阪市平野区)でも始めてみた。場は用意するが、対応するのは看護師の皆さん。そして、何よりの主役は健康相談に訪れる地域住民の皆さんである。

 初回にも関わらず20人近くの利用があった。高齢者が多いのでそれぞれかかりつけ医はいるだろう。服薬している人も多い。それでも大盛況であった。大阪府看護協会からの応援も含めて6人の看護師が血圧測定などに大忙しだった。後の反省会で「記録に忙しく、健康相談がゆっくりできなかった」という意見が出ていた。次回以降の課題としたい。

 お寺でまちの保健室を開催する意義は大きい。最も取り組みやすい医療との連携であろう。檀家や有縁の人で看護師はいないだろうか? 月1回、2時間程度の協力をしてもらえると開催できる。都道府県によって違いはあるだろうが、大阪府看護協会は必要な器具は全て無償で貸してくれる。場(お寺)と人(看護師)さえそろえば、サポートしてくれるだろう。

 まちの保健室でハードルが高いのであれば「親なきあと相談室」という手もある。場さえあれば、文化時報社内にある一般財団法人がバックアップしてくれる。名を連ねている相談員さんはとても優秀である。

 安住荘でも月1回、「親あるあいだの語らいカフェ」を開催し、相談員が毎回来てくれる。その相談員目当てで訪れてくる人がたくさんいる。お寺側は場を開くだけでいい。安住荘では少々の茶菓は出しているが、負担になるようなものではない。頂き物のお菓子にペットボトルのお茶を用意している程度。取り組みやすいと思う。

 定期的な開催をしていると、人と人のつながりができてくる。広い意味の「お見合い場」である。そのご縁を求めてさらに人がやってくるという構図である。

 「まちの保健室」も「親なきあと相談室」も、お寺開催の前例がたくさんある。個々のお寺が単独で何かを始めるよりも大きなアドバンテージになるだろう。住職が1歩踏み出せばできる話だと思う。

【用語解説】まちの保健室

 学校の保健室のように、地域住民が健康などさまざまな問題を気軽に相談できる場所。図書館や公民館、ショッピングモールなどに定期的に設けられ、看護師らによる健康チェックや情報提供が行われる。病気の予防や健康の増進を目的に、日本看護協会が2001(平成13)年度から展開している。

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