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お寺と福祉の情報局

ペット可の介護付き老人ホームを探したい

2023年5月3日

 「一緒に暮らしているかわいいペットと離れたくない」「健康面が不安だから、そろそろ介護付き老人ホームに入りたいけど、ペットを飼った以上は最後まで面倒を見なくてはならないから…」。このように長年連れ添ったペットと今後どう過ごすのかに頭を悩ませる高齢者は多いようです。最近は、ペット可のサービス付き高齢者向け住宅(サ高住)や有料老人ホームが増えてきました。こうした施設は条件が多く、費用は高めですが、どんな特徴があるのでしょうか。

ペット可の介護付き老人ホームを探したい(イメージ画像)
ペット可の介護付き老人ホームを探したい(イメージ画像)

サ高住と有料老人ホームの違いを知る

 まずサ高住と有料老人ホームの違いを知ることで、ペットとの暮らし方にもさまざまなパターンがあることが分かります。

 サ高住はマンションやアパートを借りるのと同様、貸賃住宅であるため、入居者と事業主で建物賃貸契約を結びます。必要に応じて別途、生活支援サービスを受ける契約を行い、入居が可能となります。主に介護を必要としていない自立した高齢者が居住します。

 ペットに通院が必要な場合、有料で頼むこともできますが、基本は自宅で過ごしていたように入居者自身がお世話をしなくてはいけません。

 一方、有料老人ホームは介護施設のため、介護サービスを受けられます。入浴、食事、排泄、健康管理などの「特定施設入居者生活介護」という介護保険を利用して、介護と生活支援を受けることができます。ペットのお世話は施設側が行うことが多くなります。

 施設によって設備、費用、規約が異なります。飼う人とペットが安心安全に過ごせるようさまざまな条件があるので、入居者とペットに合った施設を選ぶ必要があります。

ペット可の介護付き老人ホームは費用が高め

 ペット可の介護付き老人ホームは、一般の介護施設よりも費用は高めです。ペットと施設で同居するためには、人と同じように動物にも住むための費用がかかるのです。
 
 お世話をどこまでお願いするかによって金額は変わりますが、散歩、グルーミング、ペットのデイケアなどを利用する場合は高くなります。

 ただ、ペットのお世話を全て自分で行い、部屋で飼っているだけという場合には、少し低めの費用で入居が可能になる場合もあります。

 また、ペットが傷つけた壁や床、家具などは修理費用やクリーニング代などを負担することになるため、起こりうる損害を想定して入居時に保証金を払います。

 ペットが他の入居者やスタッフを傷つけてけがをさせた時には、入居者が治療費を負担し、場合によっては損害賠償をする必要が生じます。ペット保険もありますが、保証がどれほどあるのか事前に確認が必要でしょう。

ペットの数は決まっている

 施設では、飼えるペットの数が制限されています。たくさんのペットを飼われている場合は、他の入居者やスタッフとのトラブルになる可能性があるので、検討する必要が出てきます。

 また、必ずペットの予防接種を受けてから入居しましょう。

先に入居者が亡くなったら

 ペットよりも先に入居者が亡くなってしまったら、残されたペットはどうなるのか。できれば引き取り手を見つけておいて、万一の時には家族や知人に飼ってもらうよう頼んでおくことが一番です。

 引き取り手を見つけるのが難しい場合には、事前に施設に相談しておきましょう。入居者が亡くなった際に、NPO法人や動物愛護団体と連携してペットを引き渡すか、ペット信託制度を利用し、施設で預かってもらう方法があります。

飼えないで諦めた人も

 ペット可の施設には、自身のペットがいない入居者も多いそうです。「昔は飼っていたけど、新しく飼うことは諦めた」という経験を持つ方のために、施設が犬や猫を飼って、触れ合ってもらうこともあります。

 ペットに接することで、認知症の改善につながり、生活に張り合いが出たと喜ぶ高齢者も多くいます。家族や友人の名前を思い出せない方が、施設で飼うペットの名前は覚えられたというケースもあるほどです。ペットは、記憶力やリハビリにも影響を与えるようです。

大切な命とともに

 ペットは人間と同じように大切な生き物であり、家族です。ペット可の施設は徐々に増えているため、同居はしやすくなってきました。

 ただし、入居前に見学や情報収集が必要でしょう。地域によってはそうした施設が見つからなかったり、満床で入れなかったりするかもしれません。

 ペットとこれからも安心して快適に暮らせるよう、条件に合った施設を納得いくまで探してください。分からないことは、地域包括支援センターやケアマネジャーに相談しましょう。

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