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お寺と福祉の情報局

外国人を理解しよう~イスラム教徒スタッフ編①~

2024年2月1日 | 2024年7月8日更新

 以前、「外国人にものを伝えるときの注意点」について書きました。外国人とコミュニケーションをとる際には、彼らの生活習慣や考え方を十分に理解することが大切です。そこで、最近介護現場で働く例が増えている、イスラム教を信仰する人たちの生活習慣などを2回に分けて紹介します。

イスラム教徒スタッフ(イメージ)
イスラム教徒スタッフ(イメージ)

① 食に関する決まり

 豚を食べるのはタブーです。肉を直接食べることはもちろん、豚から取ったスープなども口にできません。職場でスタッフに食事を提供する際は、豚が含まれている物は避けましょう。また、豚を調理した鍋や包丁を使用した食事を提供するのも避ける方が無難です。

 アルコールの摂取も禁止です。特に見落としがちなのはしょうゆです。しょうゆには微量ながらアルコールが含まれていますので、厳密にいえば口にできません。

 また、1年の中で1カ月ほど、日の出から日没まで一切の飲食が禁じられている「ラマダン」と呼ばれる期間があります(具体的な時期はその年により異なります)。厳密には、この間は唾をのみ込むことすら禁じられています。食事レクなどの際にうっかり「味見しておいて!」と言わないように注意しましょう。また、仕事中の水分補給ができませんので、炎天下で屋外業務などをしてもらう際には十分な配慮が必要です。

② 左手は使用しない

 左手は「不浄」とされ、物の受け渡しなどの際に使うのはタブーです。こちらが左利きの場合は、無意識に左手を使ってしまいがちですので気を付けましょう。

 ただし、これらをどこまで守るかは個人差があります。また、日本で就労するに際して「戒律を守れなくても仕方ない」と考える人もいます。まずは、一人一人の考えをしっかり確認することが大切です。

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