2024年3月18日 | 2024年7月9日更新
介護に関するさまざまな情報を、動画投稿サイト「ユーチューブ」などで発信するインフルエンサーが増えています。中には現役介護職もいますが、「仕事との両立」に苦労しているケースも多いようです。
「活動の時間が取れない」という理由ではなく、「活動について職場の理解を得るのが難しい」ことが多いのだとか。例えば「介護現場の虐待・セクハラの実態」をテーマに投稿した場合、見た人は「この話は、インフルエンサーの勤務先で起こったのだろう」と思うかもしれません。つまり、インフルエンサーが本名や職場を明らかにして活動すると、勤務先は痛くもない腹を探られてしまいます。
こうした懸念があることから、介護事業者の中には、従業員が仕事に関することを個人的に会員制交流サイト(SNS)で発信するのを制限・禁止しているところもあります。
それでも、介護職の中には「自分たちの思いや考えを広く発信したい」という気持ちが強い人もいます。そのため、さまざまな苦労を重ねて、インフルエンサーとして活動しているそうです。
あるケアマネジャーは職場の許可が得られないため、退職の道を選びました。また、別の女性介護職は「本名・勤務先を公表しない」という約束を職場と交わして活動しており、また「職場での出来事をネタにしない」というルールを自身に課しています。
彼女は派手なメイクがインフルエンサーとしてのトレードマークですが、現場に入るときは髪を黒く染め、ノーメイクに眼鏡姿。今はマスクもしているため、職場内でも、彼女が有名インフルエンサーと知らない人もいるとか。
SNSの総フォロワー数は10万人以上という有名人ですが、身近な人がその正体に気付いていないなんて、まるでウルトラマンみたいですね。