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老人ホーム併設し開業 築地本願寺佃島分院

2022年11月30日

※文化時報2022年9月13日号の掲載記事です。

 浄土真宗本願寺派築地本願寺(中尾史峰宗務長、東京都中央区)は1日、介護付き老人ホームを併設する佃島分院(同区)を開業した。総工費17億円で建設された築地本願寺佃ビルは、地上9階地下1階建て。2階に約80人を収容する本堂と事務所、3~9階に定員53人の介護付き有料老人ホーム「ドーミー月島駅前」(共立メンテナンス運営)、1階に「築地本願寺カフェ Tsumugi はなれ月島店」(プロントコーポレーション運営)が入居する。

地上9階地下1階建ての佃島分院
地上9階地下1階建ての佃島分院

 佃島分院は、1657(明暦3)年の明暦の大火で浅草御坊が焼失後、念仏道場として建てられた「佃島説教所」が前身。古い街並みと高層マンションが混在する地域で都市開教の拠点となってきた。今後はテナント収入を得ることで新たな事業モデルの確立を目指す。

 介護付き老人ホームとは、僧侶が傾聴に訪れることなどを想定し、さまざまな連携を模索する。築地本願寺の東森尚人副宗務長は「分院でのビハーラ活動=用語解説=は今後の課題。培ってきたノウハウを生かし、お寺がすぐそばにある良さを入居者に体感してほしい」と話す。

内覧会であいさつする東森副宗務長
内覧会であいさつする東森副宗務長

 共立メンテナンスの君塚良生シニアライフ事業本部長は「入居者が寺院併設を嫌がることはなく、むしろプラスに作用すると思う。入居者に入信などを強制することはない」と語る。

 分院に常駐する築地本願寺の平井裕善主管は「築地との近さを生かし、都会のオアシスのような気軽に寄れるお寺を目指したい」と話した。

【用語解説】ビハーラ活動(仏教全般)

 医療・福祉と協働し、人々の苦悩を和らげる仏教徒の活動。生老病死の苦しみや悲しみに寄り添い、全人的なケアを目指す。仏教ホスピスに代わる用語として提唱されたビハーラを基に、1987(昭和62)年に始まった。ビハーラはサンスクリット語で「僧院」「身心の安らぎ」「休息の場所」などの意味。

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