2024年9月30日
※文化時報2024年7月23日号の掲載記事です。
障害のある子やひきこもりの子の「親なきあと」について不安や悩みを分かち合う「親あるあいだの語らいカフェ」が14日、大阪府柏原市の浄土宗安福寺(大﨑信人住職)で行われ、私立明星高校(野中豊彦校長、大阪市天王寺区)の生徒らが当事者家族の話に耳を傾けた。
訪れたのは、任意参加の課外活動「RDD大阪明星学園」に取り組む1、2年生3人と引率教員。この課外活動には約60人が参加しており、障害のある人らへの理解を深める交流イベントなどを毎年行っている。
RDD(Rare Disease Day=世界希少・難治性疾患の日)は、より良い診断や治療による希少・難治性疾患の患者の生活の質(QOL)の向上を目指し、スウェーデンで2008年から行われている活動。日本の高校では、6年前に明星高校が先鞭をつけて始めた。
この日の「語らいカフェ」には、自閉症や知的障害などのある当事者と家族を含む20人が参加。生徒たちは家族の話を聞いたり、介助を手伝ったりした。2年の炭野貴人さん(16)は「法事以外でお寺に来たのは初めてだったが、障害のある人の親御さんと初めてじっくり話せたし、いろいろな取り組みがあることを知って勉強になった」と語った。
引率の木村幸広教諭(52)は「座学だけではなく、実際に足を運ぶことで刺激を受け、学びになる。誰かのために自分の力を発揮したいという生徒は多く、学校としては世の中とつながる『窓』になることを意識している」と話した。