2023年9月19日
可能性を超えたものが、人の心に残る。
――建築家、安藤忠雄(1941~)
安藤忠雄氏は、世界的に活躍する建築家として知られています。打ちっぱなしのコンクリートや幾何学的でシンプルな造形、光のデザインが特徴的で、東京都の「表参道ヒルズ」や大阪府の「こども本の森・中之島」などの設計も手掛けました。
1941(昭和16)年、大阪に生まれた彼は、高校卒業後、独学で建築を学びました。本を読むだけでなく実際の建築を見ることを重視し、世界中の建築を見て回ります。その旅の中で「可能性を超えたもの」に出会い、人の心を動かす作品を生み出すヒントを得たのでしょう。
「可能性を超えたもの」とは、それまでの常識では考えつかないようなもの、想像もつかないようなことを指すのだと思います。それは、“物”だとは限りません。
福祉の現場で働く皆さんも、「可能性を超えたもの」に出会ったことがあるのではないでしょうか?
このサイトでも、そのような人々をたびたび取り上げてきました。筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者とデイサービスの相談員が結成した音楽ユニット「たか&ゆうき」や、筋痛性脳脊髄炎など複数の病気を抱えながら車いすタレント・モデルとして活躍する塚本明里さんと彼女を支える母・弥生さんなど。彼らの挑戦は、常識では不可能と思えるでしょう。
誰もが不可能だと思うようなことでも、本人の意志が強ければ成し遂げられることもあります。それが、見た人に勇気や感動をもたらすのです。
皆さんも何かに対して強い思いを抱いているのなら、怖くても実践してみてください。いつか可能性を超えて、誰かの心に残るものになるかもしれません。