2025年4月1日
2025年は「昭和100年」です。ネットなどでは結構話題になっていますので、介護現場でもこれをテーマにしたレクリエーションなどを考えているところも多いのではないでしょうか。
そこで、今回は「昭和」について少し詳しく解説してみます。
昭和は、日本でこれまで用いられた248の元号の中で最も長く、62年と14日間もありました。明治以降は天皇が交代しない限り元号を変えないことに加え、大正天皇が若くして崩御されたため、昭和天皇が25歳という若さで即位されたことが理由です。
元号は基本的に漢籍から引用されます。昭和は書経の中の「百姓昭明、協和萬邦」という一節から付けられました。なお、江戸時代には全く同じ一節から「明和」の元号が生まれています。
「昭」の字には「明るく照らす」という意味がありますが、「昭和」以外には、あまり一般的に使われることがなく、熟語としては「昭然」「昭示」「昭君」などがある程度です。東京には「昭島」という地名がありますが、昭和3年に合併により設立した「昭和村」が由来ですので、昭和が先にありました。
昭和になってからは「昭」「昭一」「正昭」など人名にも多く用いられるようになりました。大正以前の生まれで名前に「昭」の字がつく有名人と言えば、ソニーグループ創業者の盛田昭夫(大正10年生まれ)さんぐらいでしょうか。
昭和元年にはどのような出来事があったのでしょうか。
実は、大正から昭和に改元されたのは12月25日のこと。つまり、昭和元年は1週間しかありませんでした。大正15年も含めた1年間の出来事でいえば、国内では、NHKや現在のトヨタ自動車の母体である豊田自動織機製作所、東洋レーヨン、集英社の設立などが挙げられます。